厨房用品 2021.7.09
包丁の研ぎ方
毎日のお料理には欠かせない包丁。使っていくと切れ味が悪くなりついそのまま使い、
「どうしよう?この包丁!」と考えているのは、私だけでしょうか?
今回は、ちょっとハードルは高いような気はしますが砥石で研ぐ方法を簡単にご紹介したいと思います。
目次
1.砥石の種類と違い
※()内は、粒度
1-1 荒砥石(#80~220程度)
大きく欠けた刃先を修理するときに使います。
1-2 中砥石(#400~1500程度)
日々のメンテナンスに使います。
1-3 仕上砥石(#3000以上)
中砥石で研いだ後にさらに切れ味を良くする時に使います。
鏡面仕上のような切っ先をピカピカにすることもできます。
1-4 天然砥石
仕上砥石では満足できなくて、もっと切れるようにしたいという方が使います。
1-5 ダイヤモンド砥石
材質がとても硬く平らな状態を保て研ぐ時間を短縮することが出来ます。
2.研ぐ
2-1 研ぐ前に
砥石を水に浸し砥石から気泡が出なくなったら、研ぎ台かなければ濡れ雑巾の上に置きます。
2-2 和包丁の研ぎ方(片刃) 出刃包丁
①中砥石で刃を45度に立てて刃先のみをかえりがでるまで研ぎます
(刃こぼれや型崩れなどを直しておきます)
②二段刃ができるように刃をたてて研ぎます
③荒砥石で二段刃が消えるまで全体をムラなく研いでいきます
④中砥石で研ぎキズが消えるまで磨きます。
⑤仕上げ砥石で研ぎます。
⑥仕上げ砥石で切れ刃を研いだ時に出たかえりを取るために裏面を研ぎます。
⑦裏面全体を砥石に当てて角度をつけないで行います。研ぎ過ぎないようしましょう。
2-3 洋包丁の研ぎ方(両刃) 牛刀・三徳包丁など
正確には左右対称に研がれているわけではありません。
少し片刃ぎみに研ぐために、右面は丸みがきつく、左面は平らに近い丸みに作られています。
右面を7割程度、左面を3割程度に研いで行きます。(=ハマグリ刃)※写真参照
①初めに右側の刃を研ぎます。包丁を右手で握り、中砥石で刃を45度に立てて、
刃先のみをかえりがでるまで研いでいきます。
研いでいくと刃先に小刃が出来ます。この小刃を基準にして研ぎ進めて行きます。
②荒砥石で先程つけた荒削りの小刃を消えるまで研いでいきます。
和包丁と違い、洋包丁には切刃がなく自分で研ぎ幅を決めないといけません。
10mm~20mmくらいの研ぎ幅で研ぐことをお勧めします。
③右面についている小刃がほぼ消えるまで研いでください。
次に左面をかえりが出るまで研いでください。
右面は刃を少し起し、左面は少し寝かし研いで片刃ぎみにしてください。
洋包丁は荒砥の段階できちんと切れ刃を作っておかないと型崩れの原因になります。
④中砥石で刃を付けます。荒砥石で研いだ切刃の研ぎ傷が消えるまで磨きます。
刃が薄い状態ですので、かえりが簡単に出て刃が減ってしまいますので研ぎすぎないように注意が必要です。
⑤中砥石の研ぎ傷を仕上げ砥石で磨いていきます。かえりが出るまで研がない事が重要です。
洋包丁はハマグリが強いのでよりハマグリ刃を意識して研いでください。右面が研げたら、左手に持ち替えて左面を研いでください。
この先が薄すぎて刃こぼれがしやすくなります。仕上げ砥石で刃に厚みを持たせる為45度に刃を立てて小刃(糸刃)引きをしてださい。
刃先全体をかえりがでるまで軽く研いでください。その後左手に持ち替えて左面のかえりを取ってください。
注1)かえりとは…研いでいる反対面の刃先のざらつきのことをいいます。
注2)二段刃とは…切刃の部分が二段になるように研ぐ
注3)小刃とは…切刃になる刃をいう
3. 研いだ後に
最後に砥石のメンテナンスをしましょう。研ぎ汁を洗い流し、鉛筆で砥石の面全体に印をつけてから、
面直し用砥石で10秒ほどこすります。鉛筆の跡がきれいに消えたら完了です。
今度、包丁が切れなくなったら砥石で研ぐ事を試してみてはいかがでしょうか?
このコラムが気に入ったらシェアしよう!