その他 2020.4.06
おせちだけじゃない、普段から使いたい「重箱」
重箱と言えばお正月のおせち料理を入れるもの…そんなイメージがありませんか?
最近は普段使いにぴったりのシンプルな重箱もたくさんあり、
行楽の際のお弁当は勿論、普段使いしている方も増えています。
重箱の蓋を開ける時のわくわく感や「ちょっと特別」感をぜひ日常のいろんなシーンに
プラスしてみましょう。
1.重箱って?
重箱は二重から五重に積み重ねられた料理を入れる箱で、最上段に蓋が付きます。
歴史は古く室町時代には「重箱」として存在しており、江戸時代に一般庶民にも普及し
武家や大名のもとで漆塗りや蒔絵の豪華のものも作られて狩りなどに出かける時に重宝されました。
重箱を重ねて使うのは「幸福が重なるように」という願いが込められていますが、
場所を取らずに保管ができる、お客様へ振る舞いやすい等の実用的な理由もあります。
素材としては木製や漆器、合成樹脂、陶磁器でつくられたものが多く、
形はよく見る四角いものが一般的ですが、円形や六角形、八角形のものもあり、
最近では球体を模したものや花びら型などバリエーション豊かです。
2.選び方
・サイズの目安
(個人差がありますので、あくまでも目安としてご参考してください)
4寸(12cm) 1人用
5寸(15cm) 2人用
6寸(18cm) 3~4人用
6.5寸(19.5cm) 3~5人用
7寸(21cm) 4~6人用
8寸(24cm) 5~7人用
家庭用の重箱としていちばんよく使われるサイズは6.5寸(縦19.5cm×横19.5cm)の三段重です。
6.5寸の重箱の場合、一段にはご飯1合半~2号ほどが入ります。
4寸の重箱は一人用のお弁当としても使える小ぶりなサイズで、
一人分のちらし寿司などにもぴったり。
おもてなしの際に前菜などを盛り付けて使うのも素敵です。
5寸は、大き過ぎずお花見やピクニックなどの行楽イベント用にと最近とても人気のサイズ。
7寸や8寸の大きな重箱は、大家族用にはもちろんですが、1段を幕の内弁当のように使ったり
オードブル等の器として使うなど、幅広い用途でお使いいただけます。
尚、サイズ表記はお店や商品によって違いますので、購入の際にはご注意を。
深さは4.5~4.7mmが一般的ですが、浅くてせっかく作ったおにぎりが立てて並べられなかった…、
なんてことにならないよう、使うシーンを想定して、深さもチェックしてくださいね。
・素材
漆器(木製等+漆塗)
昔ながらの漆器はやはり高級感や昔からの伝統的な佇まいが魅力です。
外の温度を伝えにくく乾燥も防ぐ漆塗りは、おせちのように長期保存を目的とした料理にぴったり。
高級な漆器はお手入れが難しそうですが、普通の食器用洗剤とスポンジでお手入れができます。
食洗器は使えませんのでご注意ください。
合成漆器(木粉、合成樹脂+ウレタン塗装等)
樹脂の利点を生かし、様々な色や形の商品があります。
お値段的にも漆器より安価で、気軽に普段使いできるのも魅力です。
陶磁器
陶(磁)器のものは、他のタイプと比べると重さがあるので大きなものは持ち運びが必要なシーンには
ちょっと不向きですが、高級感があり、おもてなしやホームパーティーなどにはおすすめです。
また、小さなサイズのものは漬物や常備菜などを入れて、残ったものはそのまま冷蔵庫へ、と
毎日「蓋物」として使うことも。お手入れが簡単なのも魅力です。
天然白木
「かもめ食堂」の荻上直子監督の映画「めがね」でも使われていた天然白木の重箱は、
そのナチュラルな雰囲気が人気です。
天然白木の木目をいかして透明なウレタン塗装が施されているものもありますが、
塗装されていないものは湿気でカビやすいので、
洗った後はきちんと乾燥させて保管するのが長く使い続けるコツです。
合成樹脂(プラスチック)
プラスチックは高級感こそ漆器には少し劣りますが、お手入れのしやすさはピカイチ。
何よりその軽さは、お花見や運動会などの行楽イベントに持っていくのにぴったりです。
初めて重箱を使う方や、お子様との行楽イベントでの使用がメインの方は
まずはプラスチックの重箱から始めてみるのもおすすめです。
・形
一番使われているのは四角のタイプです。
持ち運びがしやすく料理も詰めやすいので、初めて重箱を買う方におすすめの四角。
専用の仕切りや、トレイにもなるカップタイプの仕切が付属するものもありますので
料理を綺麗に詰める自信が無い場合は、仕切を使えばぐっと見栄え良く盛り付けられます。
段数に関しては、一段重もありますが、一般的には三段重のタイプが多く市販されています。
三段も使うかな?…と悩まれるかもしれませんが、三段重は段数を減らせば
一段重や二段重としても使えますので、悩んだら無難な三段重を購入するのがおすすめです。
四角のイメージが強い重箱ですが、最近は円形のものや梅型などの様々な形のもの、
深さのあるキューブタイプのものなど様々です。
重箱の形はコレ!なんていう決まりはありませんので、自分の好みや使うシーンに合わせて
お気に入りの重箱を見つけてみて下さい。
3.お正月や運動会だけじゃない「普段使い」に
いつもなら家で食べるお昼ご飯をお重箱に詰めてお花見をしたり公園でピクニックしたり、
わざわざ出かけなくても、天気のいい日はベランダやお庭で重箱を広げて家族で食べたり、
いつものご飯も重箱に詰めるだけで「特別なお弁当」になります。
仕切や小鉢、蓋物などと組み合わせて前菜用の器として使ったり、
松花堂弁当のように使うのも素敵です。
おもてなしの際、7寸や8寸の大きな重箱を一人用のお膳として使ったりするのも
特別感があり、普段と違ったテーブルを演出できます。
おはぎや大福、プチケーキや焼き菓子などのお茶菓子も
ちょっと趣向を変えて重箱に入れるだけで
いつもとはまた違ったお茶の時間を楽しむことができそうです。
4.まとめ
食事やお茶の時間を素敵に演出してくれる重箱、いかがでしたでしょうか。
お正月などのハレの日はもちろんですが、ちょっとした集まりや気取らないおもてなし、
お弁当や普段使いにもどんどん活用して、ぜひいつのも生活に
重箱ならではの特別感を取り入れてみて下さい。
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