食器・厨房コラム

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その他 2020.9.28

『たわし』の種類と用途

遠藤

調理から掃除まで幅広く使える『たわし』。

一口に“たわし”といっても素材は様々。

今回は、たわしの種類や用途についてご紹介します。

 

1.たわしの種類

 

1-1.【パームヤシ】

適度な硬さがあるので「掻き出す・擦り取る」ことが得意ですが、
フッ素加工のフライパンや鍋など傷つきやすいものには向いていません。

ザルやすり鉢、五徳や鍋の焦げ落としにおすすめの素材です。

 

1-2.【棕櫚 (シュロ)】

強度と柔軟性を併せ持ったシュロは「腰(コシ)」で汚れを払い飛ばします。

繊維の先が細く、木目やキズに入り込んだ汚れを掻き出してくれるので、
木のまな板をお使いの方には特におすすめです。

傷つけたくないグラスやお皿、テフロン加工のフライパンや鍋、
たわしが使えない曲げわっぱ等にも安心して使えますよ。

 

1-3.【サイザル麻】

柔らかく吸水性に優れているのが特徴。

柔らかい繊維全体で拭き取るように汚れを落とすので、
傷がつきやすいフッ素加工製品やホーロー製品にも使用できます。

吸水性もあることからボディブラシとしても活用されています。

 

1-4.【カルカヤ】

繊維が硬く、油分を吸収しない性質を持っている。

中華鍋や鉄製フライパン、五徳など頑固な油汚れ落としに適しており、
焦げ付きやこびり付きをきれいに落としてくれます。

 

1-5.【金属 (ステンレス・スチール)】

五徳や鍋の焦げ付きなど手強い汚れ落としに最適で「金たわし」とも呼ばれている。

汚れがよく落ちる反面、傷がつくという面も持ち合わせているので、
力加減には注意して扱いましょう。

 

1-6.【アクリル】

アクリルは繊維が非常に細く、汚れを絡め取りやすい構造となっているので、
お茶碗やコップなどの軽い汚れであれば水またはお湯だけできれいに落とせます。

洗剤の使用を極力抑えたい赤ちゃん用品の洗浄にもぴったりです。

 

1-7.【ナイロン】

ゴワゴワした硬めの手触りが特徴。

魚焼き網や五徳などのこびりついた汚れや焦げ付きを研磨して落とすことが得意ですが、
プラスチックやガラス製品など傷つきやすいものには向いていません。

 

1-8.【ポリプロピレン】

水を吸収しにくく乾きやすい性質を持っています。

ザルやまな板、木製品の汚れ落としに最適。

 

1-9.【銅】

銅には雑菌の繁殖を防ぎ、ヌメリや臭いを抑える効果があります。
まな板やシンクのお手入れ、鍋やグリルなどのしつこい汚れや焦げ付きもすっきり落とせます。

ただし、フッ素加工のフライパンや傷つきやすいものには向いていません。

 

2.たわしの主な用途

 

2-1.五徳やフライパンなどの焦げ落としに

五徳や受け皿、調理器具の焦げ付きやこびり付きを落とすのにとても便利です。
また、シンクのくすみやヌルつき、蛇口の根元の汚れなども洗剤を使わずきれいに落とせます。

※傷がつかないか目立たない場所で最初に確かめてから使用してください。

 

2-2.カーペットの掃除に

掃除機をかける前にたわしでブラッシングしてみてください。
カーペットに絡みついた髪の毛やペットの毛が簡単に取れますよ。

 

2-3.すり鉢、ザル、おろし金などの汚れ落としに

たわしは“隙間の汚れをかき出す”ことができるので、ザルやせいろなど目のあるもの、
ピーラーやおろし金など刃のあるもの、すり鉢など溝のあるものなど細かい食材や汚れが
溜まりやすい調理器具を洗うのに便利です。

 

2-4.野菜の泥落としや皮むきに

レンコンやゴボウなどの泥は、流水にさらしながらたわしで擦れば簡単に落とせます。

泥だけ落としたいときは、やわらかいシュロのたわしを。
泥だけでなく薄く皮を剥きたい場合は、硬いパームのたわしが向いています。

たわしを使えば皮むきもあっという間にできて時短になりますよ。

 

2-5.靴洗いに

学校の上履きや布製のスニーカーを洗う際は、柄付きのたわしが便利です。
洗剤をつけてこすり洗いすれば、靴底の溝に挟まった砂や泥汚れもきれいに落とせます。

 

2-6.山葡萄かごのお手入れに

シュロのたわしで繊維に沿ってブラッシングすると、毛羽立ちがなくなり艶がでてきます。
シュロに含まれる天然の油分にはワックス効果があるので、日頃のお手入れにおすすめです。
より美しさが増していきますよ。

 

2-7.ボディケア用品として

ボディケア用のたわしもあります。
柔らかいサイザル麻素材のたわしで優しくマッサージするようにして身体を洗うと気持ちいいですよ。

また、足裏をたわしでマッサージすると脚のむくみや古い角質の除去、血行が促進され冷え性改善にも役立ちます。

 

3.たわしのお手入れ

 

3-1.汚れやカスを取り除く

たわしについた野菜カスなどの汚れは、たわし同士を擦り合わせるだけで簡単に落とすことができます。

 

3-2.流水できれいに洗い、しっかり水気を切る

使用後は必ず水ですすぎ洗いをし、3〜5回ほど振ってしっかり水を切ります。
水だけで取れない汚れの場合は、台所用中性洗剤を使用してください。

 

3-3.風通しのよい場所で乾燥させる

衛生的に使うためのコツは天日干し。
しっかりたわしを乾かすことができるほか、殺菌効果もありますので、週に1回程度天日干しするとよいでしょう。

 

4.おわりに

 

いかがでしたか?

昔ながらのお掃除道具『たわし』。

たわしと言うと“亀の子たわし”を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、
柄付きのものや細長いもの、丸いものなどさまざまな形状がありますので、
用途に合わせて使いやすいものを選びましょう。

肌が弱い方や手を汚したくない場所の掃除には柄付きのたわしがおすすめですよ。

 

 

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