その他 2021.5.05
春の山菜 ~下ごしらえ~
春を告げる食材「山菜」。
家庭で山菜料理を作りたいけれど“下ごしらえが必要だし面倒だな”と
感じる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、旬の山菜を楽しむ基本的な下ごしらえの方法をご紹介します。
基本の下ごしらえを覚えておけば、より美味しく山菜を調理することができますよ。
目次
1.山菜の下ごしらえ方法
1-1.【コシアブラ】
独特の香りが特徴のコシアブラは「山菜の女王」とも呼ばれています。
<下ごしらえ>
根元のハカマを取って水洗いし、塩を入れた熱湯(水に対し2%の塩を加える)で
2~3分茹でたあと水にさらしアクを抜きます。
筆葉程度の小さく柔らかい物はそれほどアクは強くないので、
さっとくぐらせる程度で大丈夫です。
天ぷらや素揚げにする場合は事前のアク抜きは必要ありません。
美味しい食べ方:おひたし、和え物、天ぷら、卵とじ、汁物の実、コシアブラご飯
1-2.【タラの芽】
風味が強くコクがあるタラの芽は「山菜の王様」と呼ばれています。
<下ごしらえ>
ハカマを取って汚れを洗い落とし、根元の硬い部分の皮を剥き、
塩を入れた熱湯(水に対し2%の塩を加える)で2~3分茹でたあと水にさらしアクを抜きます。
天ぷらや素揚げにする場合は事前のアク抜きは必要ありません。
美味しい食べ方:天ぷら、おひたし、和え物
1-3.【ウコギ】
香りが強く苦味が特徴。
<下ごしらえ>
熱湯に塩をひとつまみ加え、色よく茹でたあと水にさらします。
天ぷらにする場合は事前のアク抜きは必要ありません。
美味しい食べ方:天ぷら、おひたし、和え物、うこぎ飯
1-4.【行者ニンニク】
その名の通り、ニンニクのような強い香りが特徴。
<下ごしらえ>
アク抜き不要。
ハカマを取り汚れを洗い落としてから調理してください。
美味しい食べ方:炒め物、行者ニンニクの醤油漬け、おひたし、和え物
1-5.【あいこ】
苦味もクセもない山菜。
<下ごしらえ>
少し熱めのお湯にくぐらせるとトゲがなくなります。
茎が硬いときは皮を剥いてから調理してください。
美味しい食べ方:おひたし、和え物、油炒め、煮物、漬物
1-6.【ミズ】
独特のぬめりとシャキシャキとした食感が特徴。
茎の下の部分が赤い「赤ミズ」と、緑色の「青ミズ」があります。
<下ごしらえ>
薄皮をむき、沸騰したお湯にひとつまみの塩を加えさっと茹でます。
根の赤い部分が緑色に変わったら水にさらします。
美味しい食べ方:おひたし、たたき、煮物、漬物
1-7.【うど】
山菜のなかでもアクが強く、独特のほろ苦さがたまらない「うど」。
<下ごしらえ>
1.太い茎と細い茎に切り分ける。(根元の硬い部分を落とす)
2.太い茎を節で切り分け、皮を厚めに剥く。
繊維に沿って縦に剥くと、アクを抑えられるだけでなく食感を保つことができます。
(皮も食べられるため、捨てないようにしましょう)
3.酢水(水400ccに小さじ1杯くらい)に10分程度さらしアクを抜く。
美味しい食べ方:酢味噌和え、きんぴら、天ぷら、煮物、汁物の実
1-8.【ふきのとう】
独特の香りとほろ苦さが特徴。
<下ごしらえ>
外側の皮を一枚剥き、根元の褐変した部分を切り落とし、
熱湯に塩をひとつまみ加え茹でたあと水にさらしアクを抜きます。
茹で時間は、アクの強さやお好みのかたさで変えてください。
天ぷらにする場合は事前のアク抜きは必要ありません。
美味しい食べ方:天ぷら、汁物の実、ふきのとう味噌
1-9.【わらび】
アク抜きをせずに食べると強い中毒症状を起こす可能性があるので要注意。
<アク抜きの方法>
1.わらび1kgをボウルに並べて木灰60gをふりかける。
2.熱湯3Lを注ぎ入れて、わらびを上下に混ぜる。
3.冷めたらしっかりと水洗いし、3Lの水に塩50gを入れてわらびを浸しておく。
アク抜きの方法にはいくつかありますが、木灰を使うとより風味良く仕上がります。
美味しい食べ方:おひたし、汁物の実、煮物、漬物
1-10.【うるい】
独特の歯ごたえとネギに似たぬめりが特徴。
<下ごしらえ>
アク抜き不要。
ハカマを取り汚れを洗い落としてから調理してください。
美味しい食べ方:おひたし、和え物、汁物の実、煮物、漬物
1-11.【しどけ】
タラの芽とならんで「山菜の王様」と称される。
<下ごしらえ>
沸騰したお湯にひとつまみの塩を加え、
茎部分をさっと茹で水にさらしアクを抜きます。
水にさらした後、薄皮を剥くと歯ざわりがよくなります。
美味しい食べ方:おひたし、和え物、汁物の実、炒め物
1-12.【こごみ】
春の代表的山菜。
シャキシャキとした食感と程よいぬめりが特徴。
<下ごしらえ>
アク抜き不要。
汚れを洗い落としてから調理してください。
美味しい食べ方:おひたし、和え物、天ぷら、煮物
2.おわりに
いかがでしたか?
季節を感じさせてくれる「山菜」。
下ごしらえさえ覚えれば、いろいろな料理に活用できます。
山菜を美味しく食べるには
・「買ったらすぐに調理」すること
(保存する場合は新聞紙で包んで冷暗所に)
・独特の香りや味が損なわれてしまうので、アクを抜きすぎないこと
上手に下ごしらえをして春の味覚を楽しみましょう!
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