その他 2021.9.01
食器に使われる木材の種類 ~その3~
温もりを感じられる「木製食器」。
木製食器にはどんな木材が使われているかご存知ですか?
木の種類により木目や色合いも異なり、一つとして同じものはありません。
今回は“食器に使われる木材の種類をご紹介します。
目次
1.【タガヤサン】鉄刀木
唐木三大銘木の一つ。非常に重硬で、耐久性に優れている。
辺材は白色~淡黄白色、心材は濃褐色~黒褐色。
「タガヤ目」と呼ばれる雲紋形や矢筈形などの美しい模様が現れます。
2.【チーク】
ウォルナット、マホガニーと並んで世界三大銘木のひとつとして知られています。
天然の油分を豊富に含み、耐久性、耐水性に優れている。
時間とともに増していく高級感と重厚感が魅力。
3.【トチ】栃
全体に淡い紅白色~淡い黄褐色で、絹糸光沢を有する。
リップルマークと呼ばれるさざ波模様や縮杢が出ているものは銘木として扱われます。
4.【ナラ】楢
ドングリのなる木。
一般的にナラというと、硬くて強度のある「ミズナラ」を指すことが多い。
辺材は灰白色、心材は黄褐色で年月が経つほどに深みを増し
やわらかい黄金色に変化していきます。
「虎斑紋 (とらふ)」と呼ばれる虎の背中の縞模様に似た木目が現れることもあります。
5.【ナツメ】棗
木材として流通することは、とても稀。
ややオレンジがかった茶色で、木肌が非常に緻密で磨耗にも強い。
使えば使うほど色艶が増します。
6.【ヒノキ】檜
美しい光沢と緻密な木目、特有の芳香が特徴で、
古くから最高級の建築材として知られてきました。
辺材は淡黄白色、心材は淡黄褐色~淡紅色。
水湿腐蝕に強いので、風呂用具としても有名です。
7.【ブナ】椈
別名:ビーチ
白色や淡桃色がかった肌色で、やさしく美しい木目。
豊かな森の象徴で「森の女王」と呼ばれている。
8.【ブラックチェリー】
水に強く耐久性にも優れている。
「さざ波紋 (リップルマーク)」と呼ばれる独特の模様が現れることがあり
少し光沢がある様に見えるのが特徴で、角度によって表情が変化します。
経年により淡い薄桃色が赤く濃く変化し
使い込むほどに自然なツヤ、色の深みが増していきます。
9.【ベイマツ】米松
耐久性に優れ、適度な硬さがある。
辺材は淡木白色~帯赤白色、心材は黄褐色~橙赤色~赤褐色。
産地により色も変化します。
10.【マホガニー】
世界三大銘木のひとつ。希少で高級な木材として有名です。
「黄金色」を意味するマホガニーは“カリブの宝”などの異名で呼ばれることもあります。
辺材は白色~淡黄色、心材は淡桃褐色~暗褐色で金色の光沢をもつ。
年月を経るごとに色が深くなり、濃い褐色に変化します。
「リボン杢」と呼ばれる光の反射具合によって縞模様が浮き出る独特の木目が特徴。
11.【ラバーウッド】
別名:ゴムの木
天然ゴムの樹液を採取した後の廃材。
優しく穏やかな印象の木目と滑らかな肌触りが特徴。
資源の有効活用と森林資源の保護を両立させた
「環境にやさしい、エコな木材」といわれています。
12.おわりに
いかがでしたか?
木製食器は軽くて割れにくいので、小さなお子様のいる家庭でも安心して使えます。
また、小さいころから木と触れ合い親しむことで、木への興味や魅力を感じることができ、
豊かな感性を育むなど、自然と木育へと繋がっていきます。
ぜひ、木製ならではの温もりある食器を毎日の暮らしの中に取り入れてみてくださいね。
《木育:木材に親しみや関心を持つことで、木に対する理解を深めようとする新しい教育のこと》
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