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その他 2021.11.21

料理の基本 ~食材の切り方(2)~

料理本などで「半月切り」「いちょう切り」「乱切り」といった用語を
目にしたことがあると思いますが、わからないからといって適当に切るのは禁物!
食材は切り方によって食感や火の通り方、味の染み込み方などが変わってしまいます。
美味しくいただくためには、料理に合わせた“切り方”が大切です。
 
今回は“食材の切り方 (さ行~な行)”をご紹介します。

1.基本の切り方 (五十音順)

さ行

1-1.【さいの目切り】

サイコロのような立方体に切る切り方。
1cm角の拍子木切りにしたものを、端から1cm幅に切る。
さいの目切りより大きめに切ったものを「角切り」
小さめに切ったものを「あられ切り」という。

◇和え物やサラダによく用いられる
  

1-2.【ざく切り】

4~5cmくらいの幅でザクザクと切る切り方。

キャベツや青菜など、葉物野菜を切るときに用いる用語。

◇炒め物や鍋物に

1-3.【ささがき】

細長い食材に用いる切り方。
縦に切り込みを入れ、食材を回しながら
鉛筆を削るような要領で薄く切る。

切った形が笹の葉に似ていることからこの名がつきました。

◇豚汁や炊き込みご飯、きんぴらごぼうなど
ごぼうを使う料理に幅広く使われます

1-4.【色紙切り】

出典元:レタスクラブ

《大根の色紙切り》

1.4~5cmの長さに切り、丸みのある部分を縦に切り落とす。
2.1cm幅の四角柱になるように切り分け、端から1mm程度の厚さに薄く切る。

《キャベツの色紙切り》

1.芯の部分を切り落とす。
2.葉を数枚重ねてまな板に縦向きに置き、1cm幅に切る。
3.横向きにして1cm幅に切る。

◇和え物や吸い物の具に

料理にアクセントや彩りを加えたいときに便利な切り方

1-5.【シャトー切り】

フットボールのような形にする切り方。

《にんじんのシャトー切り》
5cmくらいの長さに切り、縦4~6等分にして角を取る(面取り)。
面取りをすることにより煮崩れ防止にもなります。
もう少し短いものを「ココット切り」という。

◇グラッセにしてステーキやハンバーグの付け合わせに
ビーフシチューでも使われる切り方
 

1-6.【白髪ねぎ】

長ねぎの白い部分を細くせん切りにしたもの。

1.長ねぎを4~5cmの長さに切る。
2.縦に切り込みを入れて芯を取り除く。
3.外側の白い部分だけを重ね、端からごく細く切る。

◇薬味や料理のトッピングに

1-7.【せん切り】

線のように細長く切る切り方。
「繊切り」「線切り」「千切り」などと書く。
長さ4~5cm、幅1~2mmになるようにごく細く切る。

せん切りよりも太めに切ったものを「細切り」
さらに細く切ったものを「針切り」という。

《大根のせん切り》

1.薄切りにする。
2.少しずつずらして並べ、端から細く切る。

《キャベツのせん切り》
1.葉をはがして芯を切り取る。
2.葉が大きければ半分に切って2~3枚重ねて丸め、端から細く切る。

◇野菜サラダやキャロットラペ、きんぴらに

1-8.【そぎ切り】

白菜の根元やしいたけなど厚みのある食材をそぐように切る切り方。
包丁の刃を斜めに寝かせ、食材の左端から手前に引くようにして切る。
手前に引きながら切るのがコツ。
表面積が大きくなるので、熱が通りやすく味が染みやすくなる。

◇鍋やスープの具材に適した切り方

た行

1-9.【短冊切り】

短冊のように薄い長方形に切る切り方。
長さ4~5cm、幅1cmの板状に切り、端から1~3mm程度の厚さに切る。

◇汁物や炒め物に

な行

1-10.【斜め切り】

細長い食材を端から一定の厚さで斜めに切る切り方。
火の通りが早く、味も染み込みやすくなります。
また、切断面を大きく見せ、みずみずしさを強調できます。
薄く切るときは「斜め薄切り」といいます。

◇ごぼうや長ねぎなら煮物やお鍋に
きゅうりはサラダやサンドイッチの具材に

2.おわりに

いかがでしたか?
切る方向でも食感は変わってきます。
野菜は繊維に沿って切るとシャキシャキとした食感
繊維を断ち切るように切るとやわらかな食感になります。

切り方を工夫して上手に使い分けてみてください。

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