その他 2023.3.15
鉄瓶と鉄急須について
皆さん、「鉄分補給」といえば何を想像しますか?
食べ物、飲み物様々あると思いますが、「鉄瓶」「鉄急須」という商品に行き着く方も居るのではないでしょうか? 「鉄分を簡単に摂る方法」で良く上位に「南部鉄器を使用する」と記載されている記事を私もよく目にします、さてそこでですが、皆さん。鉄瓶と鉄急須の違い、ご存知ですか?素材が鉄でできている鉄瓶と鉄急須、見た目も似ているからこそサイズが違うだけ、と考えている方も居るのではないでしょうか?
間違った使い方は破損の原因になってしまったり、決して安くない買い物が無駄になってしまうなんてことも有りえてしまいます!そこで今回は「鉄瓶」と「鉄急須」の違いをご紹介致します!
1 「鉄瓶」と「鉄急須」の違いとは
簡単に説明しますと、鉄瓶は「お湯を沸かす道具」であり、鉄急須は「沸かしたお湯を注いでお茶を抽出する道具」です。
鉄急須は火にかけることを想定して作られた商品ではありませんので、火にかけることで表面がもろくなってしまったり、内側にサビが生じてしまったり、破損の原因に成る可能性があります。
また、一般的な傾向として、鉄瓶は鉄急須より大きいですが、一部小型の鉄瓶や大型の急須もあります。
鉄瓶が鉄急須より小さくなるということは、「お湯を沸かす道具」という本来の目的を十分に果たせないため鉄瓶のほうが大きく作られております。
2 「鉄分補給」はどちらも可能か。
鉄瓶は基本的に鉄分補給が「可能」です。
ただし鉄急須は違います。
鉄急須は内面の加工が「琺瑯加工」になっているものは鉄分の補給ができません。
「琺瑯加工」とはガラス質の釉薬を塗っている加工のことで、取扱説明書などで確認してもらうことが一番ですが琺瑯加工が施されている鉄急須の内面はとてもツルツルとしているので見た目で琺瑯加工がされているなどの判断はできます。
※鉄瓶は基本鉄分補給が可能と記載しておりますが、必ず内面加工に関してはご購入前にご確認頂けます様お願い致します。
3.「琺瑯加工」は鉄分が取れないならデメリットしかないの?
いいえ、琺瑯加工をすることでメリットもございます。
扱いしやすく成る、という点です。通常鉄瓶の内側を洗うことができませんが、琺瑯加工されている鉄急須は洗うことができます。また、急須内部のサビの心配が不必要になります。
琺瑯加工があることにより急須から鉄分が溶出しないので、お茶の味が変化しにくいことも魅力です。
4.それぞれの特長
4-1鉄瓶の特長
・お湯を沸かすのが目的
・直火(※IH対応のものであればIH)で温めることができる
・鉄分を摂取することができる
・お水の角が取れたようにまろやかになる
4-2鉄急須の特長
・お茶を淹れるのが目的
・直火で温めることができない
・ホーロー加工がしてあるため、お手入れが比較的簡単
・保温効果がある
・茶葉の色そのものが綺麗に出る
5 まとめ
いかがでしたでしょうか。見た目が似ている「鉄瓶」と「鉄急須」。
一生物の南部鉄器だからこそ違いを理解して後悔しないお買い物を楽しんでください!
さて次回コラムは引き続き鉄瓶と鉄急須を皆様に知っていただきたい、商品を見ていただきたいという思いから有名なメーカーの「及源」と「岩鋳」を紹介しながら商品もおすすめしていきたいと思います。
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