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その他 2018.6.04

山菜の代表格!「わらび」のおいしい食べ方や処理方法のコツ

佐藤

日本全国の里山で採れる身近な山菜「わらび」。
近年では天然物だけでなく、外国からの輸入物や栽培されたものも多く、スーパーでも見かける。
しかし山菜全般は下処理が必要なので、手を出しにくいと感じ購入をためらう人は多いのではないだろうか。
そこで、わらびとはどんな山菜なのか、下処理方法やおすすめレシピをまとめていきたい。

 

1.山菜といえば「わらび」

 わらびの特徴

シダ科の植物のひとつで、新芽の部分を山菜として食べる。
柔らかい歯ごたえとほのかな甘みと苦みがあり、独特のぬめりを持つ。
わらびには大きく分けて2つの系統があり、
緑色のわらびは太さが中程度で彩りが良く、紫色のわらびは太めで柔らかいのが特徴。
全体が紫色のわらびは古くなったものではなく高級品なので、
緑色のわらびが古くなって茶色がかったものとは区別します。

 

 わらびの選び方

新鮮なわらびには産毛が沢山付いている。これが鮮度の目安になる。
また、茎が太く短い物、首がまだ上を向く前くらいの物が柔らかく美味しい。
栽培物は茎の部分が緑色で30cm位の物が良い。
鮮度が落ちると茶色っぽく変色する。
また、アク抜きされたものが売られていることがあるが、
こちらは茶色がかった色になる。

 

 

2.わらびの収穫期や下処理方法

 わらびの旬

わらびの旬は3~6月ごろ。ちょうど春から初夏にかけてに旬を迎えます。
わらびは日本各地に自生して採れるため、地方によって時期に開きがありますが、
九州で3月中旬頃から、本州で4月中旬から5月初め、  東北などでは6月初旬頃に旬を迎える。
わらびはシダ科の植物でありながら、日光の当たる場所を好んで育つため
林道の斜面など切り開かれた場所や草むらに生えていることも。
ちょっとした野山で採取出来るので、比較的気軽に収穫が可能な山菜なのだ。

 

 わらびの下処理

『わらび1キロをボウルに並べて木灰60グラムをふりかける。
熱湯3リットルを注ぎ入れて、わらびを上下に混ぜる。
冷めてからワラビをよく洗い、3リットルの水に塩50グラムを入れてわらびを浸しておく』

アク抜きの方法にはいくつかあるが、
一番おいしく食べるには、アク抜きに木灰を使うこと。
重曹を使うよりおいしくなる。

わらびは山菜の中でも特にアクが強く、
アク抜きをせずに食べると強い中毒症状を起こす可能性があるので要注意。
また、発がん性のあるプタキロサイドや、
ビタミンB1を破壊するアノイリナーゼという酵素が
含まれているので、十分にアク抜きをしよう。

3.わらびの保存方法とおすすめレシピ

 わらびの保存方法

保存場所:冷蔵庫
保存日数(目安):アク抜き後2~3日程度

ワラビは鮮度落ちが早いため生での保存には向きません。
買った当日にアク抜きして冷蔵庫に保存し、早めに食べるように。

 

長期保存法として…

長い冬の食糧として蓄える場合、樽に漬け込む方法がある。
採ってきたわらびを次々と樽に積み重ね、その度に真っ白になるほど塩をふって重石を置く。
褐色の水がしみ出て蓋の上まで上がってくるが、そのままにして次のわらびを積み重ねていく。
アク抜きをしなくても食べられるようになる。

また、ゼンマイと同様、天日で乾かした乾燥わらびにして保存する方法もある。
アク抜きした後のわらびを天日で乾かした乾燥わらびは、鉄分やカリウムの含有量が10倍以上になる上、
生のままではほとんど保存出来ないわらびを長期保存出来るというメリットがある。
わらびの栄養を余すことなく食べるには、乾燥わらびがおススメ。

 

 【わらびを使った絶品レシピ】わらびの一本漬け

アク抜きした長いままのわらびを、好みの量のめんつゆと生姜汁・水、鷹の爪で一晩漬けて食べれば絶品。
めんつゆベースの調味液に浸すだけなので簡単!お酒のお供に最適。

 

 【わらびを使った絶品レシピ】ワラビの納豆和え

(1) アク抜きしたわらびを細かく刻みボールに入れてかき混ぜ、
特有のねばりをだす。
(2) 納豆を別のボールに入れ、砂糖を少量加えてかき混ぜ、しょうゆを入れる。
(3) (2)に(1)を入れ、軽く混ぜ合わせる。

納豆との相性は抜群で、わらびの山菜納豆はアツアツご飯にピッタリ。

おわりに

山菜と言えば名前が出てくるほどポピュラーな存在と言っていい「わらび」。
現在市販されているわらびは、外国からの輸入物や栽培のものが主流。
しかし天然ものは風味が良いので、旬の時期には大量に収穫する人も多い。
天然と栽培、どちらでもおいしく味わえるので、この機会にぜひわらび料理に挑戦してほしい。
※私有地や許可のないエリアでの山菜の採取は控えましょう。

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