その他 2020.4.17
「こ食」家族の食事を見直そう!気をつけたい6つのこ食
『こ食』という言葉をご存じでしょうか?
ライフスタイルの多様化により家族がそろって食事をする機会が減り、
食生活も多様化してしまっている現代社会の食の問題点を表しています。
そこで今回はさまざまな影響を及ぼすとして問題視されている
“6つの『こ食』”についてご紹介します。
1.“6つの『こ食』”とは?
現代の家庭の食卓で起こっている問題点をわかりやすく表したのが
【孤食】【個食】【固食】【粉食】【小食】【濃食】の“6つの『こ食』”です。
『こ食』はどのような影響を及ぼすのか、具体的にみていきましょう。
1-1.孤食
【ひとりで食事をすること】
進む核家族化や共働き世帯、単身世帯の増加に伴い、
子どもも大人も一人で食事をする機会が多くなっています。
≪孤食の問題点≫
・しつけが行われないため食事の作法が身に付かない。
・好き嫌いを注意してくれる人がいないので、好きな物ばかりを食べる傾向になり、栄養バランスが偏る。
・家族のコミュニケーションが欠如することで、社会性や協調性の育成がなされなくなる。
・寂しさからイライラしたり、精神的な満足感が得られず情緒不安定になりやすい。
1-2.個食
【家族揃って食事をしていても、それぞれが自分の好きな物を食べること】
『バラバラ食』ともいう。
お父さんはしょうが焼き、お母さんはパスタ、子どもはハンバーグなど、
好きな物を手軽に用意できるようになったことも『個食』が進んだ一因かもしれません。
≪個食の問題点≫
・好き嫌いが改善されにくい。
・好きな物だけ食べるので栄養が偏り、肥満や生活習慣病の発症率が高まる恐れがある。
・食事を通した連体感や協調性が育ちにくくなり、わがままになりやすい。
・食べた事のない物を食べる機会がなくなり、味覚の幅を狭めてしまう。
1-3.固食
【同じものばかり食べること】
安価・手軽・低カロリーだからといった理由で同じ物ばかりを食べ続けるこの傾向は、
若い人や男性に多いと言われています。
≪固食の問題点≫
・栄養バランスが偏る。
・偏食は肥満や生活習慣病を引き起こす原因になる。
・自分で選択した物しか食べないので自己中心的な性格を形成する要因になる。
・栄養の偏りが原因で味蕾(みらい)の元となる亜鉛が不足し、味覚障害を起こす可能性がある。
【 味蕾(みらい):舌の表面にある、味を感知する器官 】
1-4.粉食
【パンや麺など粉ものばかりを好んで食べること】
パンや麺も食事としては問題ないのですが、米食に比べるとカロリーが高く、
脂肪分の多い物との取り合わせが多くなるため注意が必要です。
≪粉食の問題点≫
・粉ものには柔らかいものが多いので、噛む力が弱くなる。
・噛む回数が少ないことから、食べ過ぎにつながりやすくなる。
・ご飯よりカロリーが高い食品が多いため肥満になりやすい傾向がある。
1-5.小食
【食べる量が少ないこと】
ダイエットなどで必要以上に食べる量を減らすことも含まれます。
≪小食の問題点≫
・栄養の偏りが原因で味覚障害を起こすこともある。
・必要な栄養素が足りず、やる気が出ないなどの症状が出やすい。
1-6.濃食
【味の濃い物を好んで食べること】
加工食品や調理済みの食品は比較的味の濃いものが多いため、
塩分の過剰摂取に注意が必要です。
≪濃食の問題点≫
・塩分や糖分が多いため、味覚が鈍る。
・カロリー過多で肥満や生活習慣病に繋がる恐れがある。
・お米や野菜など、素材そのものの味を感じとる機会が減る。
・味の濃いものを食べ続けると食品添加物の長期摂取にもなる。
2.おわりに
いかがでしたか?
これらの『こ食』は健康面や心身面に影響を及ぼしてしまいます。
食事はただ空腹を満たすだけでなく、大切なコミュニケーションの場でもありますので、
毎日とまではいかなくても、せめて休みの日には家族みんなで食卓を囲んでみてはいかがでしょうか。
ぜひもう一度ご自身、ご家族の食生活がいずれかの『こ食』に当てはまっていないか確認してみて下さいね。
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