食器 2018.10.05
グラスやガラス食器のくもりを取る方法
涼やかな美しさが魅力の『ガラス食器』。
しかし、くもり汚れなどがつきやすいのが難点。
そこで、今回はグラスやガラス食器がピカピカになる方法を紹介します。
目次
グラスやガラス食器のくもりの正体は?
くもりの原因は、大きく分けて2つあります。
1.水道水のカルシウム
水道水中に含まれるカルシウム成分。
カルシウムが沈着すると、くもりの原因になります。
洗う時や乾燥させている間にカルシウム成分が沈着し、
ガラス食器のくもりの原因となります。
【見分け方】
前述のように、水垢の正体は、水道水に含まれるカルシウムや塩素などの成分。
広い面ではなくて、凹の部分にできやすく、色が白いくもりの場合は水垢が原因である可能性が高いです。
2.飲み物の油分
牛乳やアイスオーレ、オリーブオイルを加えたスムージーなどを
飲むときに使っているグラスなら、油分がついている可能があります。
油分やタンパク質は水に溶けないため洗っても汚れが落ち切らないことがあり、
その汚れが蓄積していくことで白くくもっていきます。
【見分け方】
フチの部分がくもっていたり、グラスが全体的にくもっている場合は、
牛乳などのタンパク質、手垢、口紅やリップクリームの汚れなど、油分がくもりの原因になっている可能性が高いです。
見落としがちなのは、冬場などハンドクリームを使っている時。
中をしっかり洗っても、外側にも結構油分が付着しているものです。
普段、しっかり洗っていてもグラスにくもりがついてしまうのには、このようにちゃんとした理由があるのです。
原因別くもりの落とし方
普段のお手入れでは、『丁寧に洗い、洗剤が残らないようによくすすぎ、水気を残さない』ことが重要です。
それでもグラスのくもりが気になる場合は、以下の方法を試してみましょう!
水道水に含まれるカルシウムによるくもり
カルシウムや水アカは、アルカリ性の性質をもっていますので、
酸性のクエン酸や酢を使って汚れを中和して落とします。
【クエン酸水で落とす】
クエン酸水をグラスのくもり汚れに吹き掛け、食器用の柔らかいスポンジで優しく磨きます。
お湯ですすいで、しっかり水気を切って乾燥させてください。
《クエン酸水の作り方》
・水250mlにクエン酸小さじ2杯加えてしっかり溶かして完成。
【お酢で落とす】
柔らかくキレイな布巾に、ホワイトビネガー(米酢など)大さじ1杯をつけてくもっている部分を拭きます。
お湯ですすいで、しっかり水気を切って乾燥させてください。
飲み物に含まれる油分によるくもり
油分は、酸性なのでアルカリ性でおだやかな研磨機能をもつ重曹を使います。
【重曹で落とす】
グラスを軽く水で濡らし、ひとつまみの重曹をグラスに振りかけ
クシャクシャにしたラップで磨きます。最後にお湯できれいにすすぎ
水気を十分に切ったら乾燥させてください。
《作業のポイント》
重曹は、ラップにつけて磨きます。
スポンジを使うと、スポンジの中に重曹の粒が入ってしまい、効果が薄れてしまいます。
【酸素系漂白剤で落とす】
酸素系漂白剤10mlを50℃から60℃のお湯1リットルに溶かし、
くもっているグラスを10分ほどつけ置きします。
お湯でしっかりとすすいだら、水気を切ってしっかりと乾燥させてください。
アルミ製のものや漆器などは酸やアルカリに弱いので使えませんが、
ガラスや陶器、プラスチック製品にはとっても有効ですのでぜひ試してみて下さい。
※注意※
酸素系漂白剤には、《過炭酸ナトリウム》を主成分とするものと《過酸化水素》を主成分とするものがあります。
酸性の汚れを落とすのに適しているのは、弱アルカリ性の性質を持つ《過炭酸ナトリウム》を主成分とする
酸素系漂白剤となりますので、ご注意ください。
クリスタルガラスに関する注意点
クリスタルガラスは、通常のガラス食器よりも使う洗剤や洗い方に気を付ける必要があります。
まず、アルカリ成分を含む洗剤や重曹、クエン酸などの使用は避けましょう。
クリスタルガラスは「酸化鉛」という成分を含むため、
酸化鉛とアルカリ成分が反応を起こしてしまい表面をくもらせてしまいます。
一度くもってしまったガラスはどのような処理をしても元に戻すことはできないため、細心の注意が必要です。
また、クリスタルガラスを食洗機で洗浄してはいけません。
食洗機は一般的にアルカリ性の洗剤を使用して洗浄を行うため変質反応が起きやすくなります。
また、クリスタルが常に70度以上の高温にさらされることになり、容易に表面を侵食し素材を傷つけてしまいます。
【クリスタルグラスの磨き方】
ぬるま湯に食器洗い用の洗剤を入れてキレイに洗った後、流水ですすぎます。
キレイな柔らかい布を2枚用意し、1枚でグラスを握り、もう1枚で水気をふき取ります。
これで幾分かクリスタルガラスのくもりを解消させることができます。
くもりを取る時の注意点
基本的にガラスの表面を傷つけてしまうアイテムの使用はしないようにしましょう。
例えば、たわしや硬いスポンジ、研磨剤入りの洗剤やクレンザーなどです。
指輪などのアクセサリーや時計を外すのも忘れないでください。
また、ガラスは温度変化に弱い素材です。
水切りがよくなるからといって突然熱いお湯をかけると割れる可能性があるので、
洗うときも最後の仕上げも40度以内の水温を心がけましょう。
おわりに
飲み物に含まれる油分や、水道水に含まれるカルシウムによって生じている白いくもり汚れならば、
正しい方法を用いてお手入れすることで元の美しいグラスへと戻すことができます。
しかし、使い続けたことで生じた細かい傷によって、白くくもっている場合は元の状態に戻すことができません。
何が原因でグラスが白くくもってしまったのかを見極め、それぞれの原因に合わせてグラスのくもりを解消してゆきましょう。
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