その他 2023.2.06
九谷焼でよく使われる紋様
皆さん!今回も九谷焼関連のコラムになります。
九谷焼の商品でたまに見かける紋様、これってなんだろう…。と思ったことはありませんか?実は九谷焼には様々な紋様が用いられますがその中でも縁起が良いとされる吉祥文様が描かれていることが多いです。九谷でよく用いられる吉祥文様を紹介していきたいと思います!
目次
1 そもそも吉祥文様ってなに
吉祥とは「めでたい」「縁起が良い」という意味でこの「めでたい」印を総称して「吉祥文様」と呼ばれています。
基本中国から伝来したものですが、平安時代に遣唐使が廃止されてから日本で発祥した柄もあります。
鬼滅の刃のキャラクターの禰豆子ちゃんの着物の柄にも使われている「麻の葉」紋様なども実は吉祥文様です。
2 九谷でよく用いられる吉祥紋様
2-1 麻の葉紋様(あさのはもんよう)
見た目が麻の葉に似ていることから名づけられ、神事では、お祓いに用いられる大幣にも用いられております。成長を願い魔除けを祈願するために赤ちゃんや子供の着物に多様されてきた柄で、現在はその美しさから世界中に知られファッションや建築などにも使われております。
2-2 紗綾小紋(さやこもん)
紗綾形とは卍を連ねたもので、卍から連続文の万字繫ぎは不断長久(ふだんちょうきゅう)を表すもの、つまり家の繁栄や長寿を願う意味の吉祥文様として古九谷などの画風でよく扱われています。
2-3 青海波紋(せいがいはもんよう)
この柄の発祥は古代ペルシャとされています。どこまでもいつまでも、穏やかに波が続いていることから、未来永劫へと続く幸せへの願いと、人々の平安な暮らしへの願いが込められた吉祥文様として扱われています。
2-4 亀甲紋(きっこうもん)
亀甲文様の元となるのは正六角形で長寿吉兆の象徴である亀の甲羅の形が由来となっています。「鶴は千年亀は万年」というように、古くから長寿の象徴として縁起の良い文様として九谷焼でも用いられております。
余談ですが平安時代までは一般庶民が見ることも許されなかった高貴な文様でした。
2-5 七宝紋(しっぽうもん)
輪をつないで重なった部分は花びらのように見える文様で輪は「和」に繋がり、それがどこまでも続くことから円満、調和、ご縁などの願いが込められた吉祥文様で九谷焼の割取に描かれています。
2-6 網目紋(あみめもん)
漁で使う網を図案化した文様で「大漁」や「一網打尽」のように、「幸せをとらえる」という意味を想起させる縁起の良い紋様で。 網打って一網打尽にするように敵を打ち負かすようにと武将の紋にも使われました。九谷焼では、赤絵細描のデザインとしてよくもちいられます。
2-7 唐草紋(からくさもん)
唐草模様はつる草の絡み合った物で、人と人との繋がりを表し、生命力が強く途切れることなく蔓をのばしていくことから「繁栄・長寿」などの意味があり縁起の良い紋様とされています。
3 まとめ
いかがでしたでしょうか。九谷焼によく使われる紋様をご紹介させていただきました、もちろんこれ以外にも吉祥文様はあり、「松竹梅」や「鳳凰」なども吉祥文様の種類の一例になります。描かれた柄にどんな意味があるのかを知ることで、自分用に購入するときはもちろんですが、贈り物として贈るときにも参考にしていただけると嬉しいです。
さて次回コラムですが、九谷シリーズは一旦ここで区切りとさせて頂き、日常でよく目にするけれども使っているお宅はもしかすると少ないのではないでしょうか…、「箸置き」についてのコラムになります。箸置き…、皆さん使っていますか?使っている人も使っていない人にも見てもらいたい箸置きの必要性を紹介していきます!
また見に来ていただけると嬉しいです!
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