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その他 2023.10.12

今流行の「鉄瓶」について徹底解明!パート1

奥山

徐々に肌寒くなってきました今日この頃、口にするものも段々と冷たいものから温かいものに変わってきた方も多いのではないでしょうか。冬といえば温かいもの…、そこから連想されるものは色々あるとは思います、例えば「鍋」と感じる方も多いと思いますが、鍋は寒いからと言って毎日食卓に出るものではありませんよね。毎日気軽に取り入れられるものといえば何かと考えたときに「お湯」はこの時期ほぼ毎日口にするのではないでしょうか?温かい珈琲に紅茶、それこそ白湯。これらは電気ポットで気軽に沸かすこともできますが、ちょっと「ひと手間」を加えて自分の体をより健康にすると考えたときにおすすめなのが鉄分を補給できる「鉄瓶」です。

さて、皆さん鉄瓶、名前は聞いたことがあるのではないでしょうか?それこそ最近はサッカー日本代表の田中碧選手が鉄瓶を愛用しているという話から興味を持った方も多いようです。ただ鉄瓶はやはり高いです。気軽にぽっと変えるものではありません。そして鉄瓶は「一生もの」です。今後自分の日常に寄り添ってくれるパートナー、育てていく子ども、といっても過言ではありません。ですので今回は「鉄瓶」について詳しく記載していきたいと思います。

1.「鉄瓶」とは

 そもそも「鉄瓶」とはなにか。簡単に言えば「湯を沸かす鋳鉄製の器具」です。安土桃山時代に茶の湯が流行した際に用いられていた「茶釜」をより使いやすくし「注口」と「弦」がつけられたのが「鉄瓶」です。

ここでちょっとした雑学です。鉄瓶には実は裏表があります。表は注ぎ口を右側にしたときの面です。なぜそちらの面が表になるのか、しっかりとした理由があります。それは右手で持って湯を注ぐ際に右側が向かい合った客人から見える面となるからです。

上図を見ていただけますとわかりますが、表面を中心に絵柄や文字などの文様が施され、裏面はシンプルな形の場合が多いです。画像の場合は馬模様が表に施され、裏面は鋳物本来の質感を感じられる肌文様が施されています。(商品:岩鋳 鉄瓶14型馬肌

2.鉄瓶のパーツ説明

(1)蓋 … 南部鉄瓶は基本的につまみと蓋が一体型でできています。関西鉄瓶は主に蓋が鋼で作られていて、摘み、座などの組み合わせでできています。

(1-1)摘み…蓋の持ち手の部分です。梅や松の実や瓢箪などの様々な形のつまみがあります。上図でも確認ができますが摘みのところに空いた穴は「虫食い」といって装飾が施されており、これは熱を逃がすための工夫が施されたものなのです。また、関西鉄瓶の中には摘みに銀や翡翠を使うものもあります。

(1-2)座…摘みのの元の部分で草花を象ったものや銀で装飾されたものもあります。

(2)肩…肩は大きく分けて3つ種類があります。

「丸肩」…肩の部分が丸みを帯びたもの。

「肩衝」…肩の部分が角ばったもの。

「撫肩」…肩の部分がなだらかに傾斜しているもの。

(3)弦…鉄瓶の取っ手の部分です。南部鉄瓶は主に鉄でできています。関西鉄瓶には銅製の物があり、象眼等の装飾が施された物もあります。

(4)環付…弦の付け根部分で、弦と胴を繋いでいる部分です。

(5)胴…鉄瓶の胴体の部分です。関西鉄瓶には胴に様々な美しい紋様や装飾が施されたものがあります。

(6)口…注ぎ口の部分です。中には動物の姿を象った獣口といった物や、銀加工を施したものなどもあります。

3.まとめ

いかがでしたでしょうか。鉄瓶の裏表に関しては私も知ったときはなるほど、と感じさせられました。次回のコラムでは鉄瓶の生産地と産地ごとの特徴と歴史について紹介したいと思います。次回も是非見に来てくださると嬉しいです!

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