食器・厨房コラム

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厨房用品 2021.9.02

竹製巻きすのお手入れ方法

巻き寿司を作る際に欠かせない「巻きす (巻き簾)」。
便利な調理道具ですが、お手入れがちょっと面倒だなと思う方もいるかもしれません。
そこで今回は、そんなお悩みを解決するコツをご紹介します。

1.巻きすとは?

巻きすは簾(すだれ)の一種で、日本発祥の調理道具です。
自然素材である竹材を細かく割って作られた竹ひごを
一本一本丁寧に木綿糸で繋ぎ合わせています。

2.巻きすの種類 

巻きすには大きく分けて3つの種類があります。

2-1.【太口】

竹ひごが太いタイプのもの。

たっぷりの具材でも巻きやすく、力を入れやすい形状なので
恵方巻きなどの太巻き作りに適しています。

2-2.【細口】

竹ひごが細いタイプのもの。
柔軟性があり、力加減が調整しやすいので
かんぴょう巻きなどの細巻きを作るのに適しています。

2-3.【鬼すだれ】

太めの竹ひごを三角形に加工したもの。
「鬼す」とも呼ばれます。

主に伊達巻をつくる際に使用され、しっかりと形を付けるために
三角形の方を内側にして使用します。

3.お手入れのポイント

初めて使うときは、防虫・防臭対策として煮沸消毒を20分ほど行います。

ポイント① ぬるま湯に浸ける
40℃程度のぬるま湯に5~10分浸しましょう。
巻きすに残った食べ物や油汚れを柔らかくして浮かせます。

※ 長時間の浸け置きは避けてください

ポイント② スポンジで丁寧に汚れを落とす
ぬるま湯に浸して浮いた汚れを、柔らかいスポンジで優しくこすって落としましょう。
隙間に挟まった汚れは竹串などを使って取り除きます。

ポイント③ 洗剤はなるべく使わない
洗剤のニオイや成分を吸収しやすいため、水かお湯だけで洗うようにしましょう。
汚れが気になる場合は、中性洗剤を薄めて使うようにしてください。

ポイント④ 風通しのよい場所で乾燥させる
竹の繊維は水分を吸収しやすく、水分が残っているとカビ発生の原因になりますので
洗った後は、乾いた布巾で水気をしっかりと拭き取り、風通しのよい日陰で乾燥させましょう。

※ 巻きすにカビが生えると竹の繊維に入り込んで取れなくなりますので注意してください

4.巻きすの保管方法

《高温多湿・直射日光を避け、風通しの良い場所》で保管しましょう。
また、ビニール袋など通気性の悪いものに入れての保管はカビの原因となります。
長期間使用しない場合は、乾いた状態の巻きすに消毒用エタノールを
噴射してから保管するとカビの発生を防ぐことができます。

5.巻きすの使い方は?どっちが表?

どちらを内側にして巻くのかで迷いがちですが
一般的に、太巻きを作るときは平らな面を表として使います。

伊達巻や卵焼きに模様を付ける為に巻く場合は、丸みを持った面に置いて巻きます。
模様をつけたくない時は、平らな面を使って伊達巻を作ると良いでしょう。
巻きすの裏表は決まっていないので、巻きたいものに合わせて使うのが正しい使い方です。

6.巻きすの向きは?どっちが前?

巻きすに慣れないうちは、かがり糸と呼ばれる糸が出ている方を
向こう側になるように置いて巻くのがおすすめ。

糸が出ている方を手前に置くと、食材と糸を同時に巻き込んでしまい使いづらいです。
使い方に慣れてきたら、上下を問わず自分流の方法で使ってみてください。

7.おわりに

いかがでしたか?
難しく感じるお手入れもコツさえ覚えれば意外と簡単です。
それでも洗浄や乾燥が面倒という方にはプラスチック製の巻きすがおすすめ。
さっと洗うだけで汚れが落ち、保管も気にしなくていいのでお手入れも楽チン。

メンテナンスの手間を省きたいなら、洗いやすい素材を選ぶのもひとつの方法です。

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