厨房用品 2021.11.03
木製まな板のお手入れ方法
木目の美しさが魅力的な「木製まな板」。
まな板には木製、プラスチック製、合成ゴム製などさまざまな
材質のものがありますが、素材によってお手入れの方法が異なります。
今回は「手入れが面倒だ」と思われがちな
木製まな板のお手入れ方法についてご紹介します。
1.木製まな板に使われる主な樹種
・青森ヒバ
適度な硬さがあり、水に強く腐りにくい。
「ヒノキチオール」という成分が含まれており
様々な微生物に対して強力な抗菌作用を発揮します。
・ヒノキ
中程度の硬さで、水に強く乾きやすい。
ヒノキチオールは国産のヒノキにはほとんど含まれていません。
・イチョウ
きめ細やかですべすべとした木肌が特徴。
適度に油を含み、水はけがよい。
また、木質が柔らかく刃当たりが優しいため包丁が長持ちします。
・桐
軽くて乾きが良く、黒ずみも起こりにくい。
ただし、柔らかい材質のため傷がつきやすい。
・ホオノキ
耐水性に優れている。
反りやカビが発生することがあるので、丁寧なお手入れが必要。
また、木琴の材料としても使用されるホオノキは
切っている時の「トントン」という包丁の音も心地良いです。
2.ご使用前に
木製まな板は使用する前に必ず水で濡らしてください。
水で濡らすことでまな板の表面に水の膜ができ
食材のニオイや油などが染み込みにくくなります。
まな板を水で濡らしたら、清潔な布巾やペーパータオルなどで
余分な水分を軽く拭き取ってから使用しましょう。
※ 木製まな板は片側だけを水に濡らすと反る原因になるため
必ず両面を湿らせるようにしてください
また、使用中も乾燥しないようにこまめに水で濡らしましょう。
使ったらすぐ水ですすぐ習慣をつけておくと
汚れがつきにくくなりお手入れも楽になりますよ。
3.木製まな板の洗い方
1.表面についた汚れを水で洗い流す
汚れがついた状態のまま熱湯をかけてしまうと、食材のタンパク質が固まり
汚れが取れにくくなるので、必ず水で流してください。(ぬるま湯までならOK)
2.タワシを使い、木目に沿って洗う
“タワシ洗い”が基本。
水を流しながら木目に沿ってゴシゴシ洗っていきます。
汚れが入り込みやすい傷目に沿って洗うのもポイント!
3.水で流して、汚れが残っていないかチェック
汚れやニオイを確認してください。
油汚れが気になる時は、食器用洗剤を少し付けてゴシゴシ洗います。
洗剤を使いたくないときは、塩をかけてこすり洗いしましょう。
4.しっかりすすぐ
流水で丁寧に洗い流してください。
洗剤のすすぎ残しは黒ずみなどの原因になります。
5.布巾で拭いて、日陰干し
布巾で水分を拭き取り、風通しのいい日陰に木目が縦になるように
立て掛けて自然乾燥させましょう。
水分が残ったままになっていると雑菌やカビが繁殖する原因になるので
しっかり乾燥させることが重要です。
まな板スタンドや割り箸を活用すると設置面が少なく
下にも風が通るのでおすすめです。
4.お手入れの注意点
・漂白剤は使わない
自然素材である木製まな板には漂白剤は使えません。
黒ずみ・変色を起こすことがあります。
・直射日光・食洗機を避ける
木製まな板は急激な温度変化や乾燥に弱いため
反りや割れが生じる場合があります。
5.木製まな板の消毒方法
食器用洗剤でしっかり洗った後、まな板全体に熱湯をかけて殺菌します。
ただし、熱湯での消毒は木の表面に負担をかけてしまうため、週に一回程度でOKです。
また、汚れを落としきらずに熱湯をかけてしまうとタンパク質が固まり、まな板に付着したままの
状態になってしまいますので、しっかりと汚れを落としてから熱湯消毒しましょう。
6.反りや黒ずみの対処法
木製まな板が反ってしまった場合は
・ひっくり返して使う
・全体に水をかけて木目が縦になるように立て掛けておく
・へこんだ面に濡れ布巾を掛け、張り出した面を日光に当てる
この方法でも直らない反りやゆがみなどは購入元に相談して
反りの修正をしてもらいましょう。
また、黒ずみは見つけたらすぐに対処することがポイント。
クレンザーや塩をかけてタワシでゴシゴシ洗ってください。
まな板表面の黒ずみや包丁でついた傷跡が目立ってきたら
削り直しをすることをおすすめします。
削ることで新品同様に生まれ変わりますよ。
7.木製まな板の保管方法
直射日光が当たらないなるべく風通しの良い場所で保管してください。また、反りが発生しないよう木目が縦になるように立てて保管するとよいでしょう。
8.おわりに
いかがでしたか?
木製まな板を清潔に保つには日々のお手入れが大切です。
きっちりお手入れを行えば何十年も使うことができます。
木製まな板の特徴に合わせた正しいお手入れ方法を身に付け
快適に長く使い続けましょう。
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