その他 2020.4.28
懐紙 便利な小道具!懐紙の使い方
茶席の必需品『懐紙』。
お茶会でお菓子の受け皿として使われることが多い懐紙ですが、
日常生活でもいろいろと使えるすぐれもの。
そこで今回は、便利な懐紙の使い方や活用法についてご紹介します。
目次
1.『懐紙 (かいし)』とは
懐紙は「ふところがみ」という名前の通り“懐に入れて携帯する二つ折りの小さな和紙”のこと。
また、手にして持ち歩いている紙という意味で『手紙 (てがみ)』とも呼ばれます。
2.便利な懐紙の使い方
懐紙の上にお菓子を乗せてお出しする際は、お客様のほうに輪(折り目)が向くようにおきます。
懐紙の向き(輪の向き)は、常に使用する人のほうに輪が向くことになりますので、
輪の向きには注意しましょう。
また、バッグに入れて持ち歩く場合は、汚くなったりシワがつかないように
懐紙入れ(帛紗挟み)を使うのがおすすめです。
2-1.お菓子を載せる
クッキーやまんじゅうなどちょっとしたお菓子を載せるお皿として。
2-2.受け皿代わりに
お料理を口に運ぶ際、こぼれないようにと手の平で受ける“手皿”はマナー違反。
手皿ではなく“懐紙”を受け皿のようにそっと添えると見た目も美しいですよ。
2-3.焼き魚を食べる時
焼き魚の中骨を外すときに懐紙で頭を押さえると、手を汚さずに食べることができます。
また、魚の骨や食べ残した物はお皿の端に寄せて懐紙でそっと覆い隠すのがマナー。
汚れた懐紙は持ち帰るのが原則ですが、食べ終わった物にかけた懐紙はそのままでも大丈夫です。
2-4.食べ残しを包む
食べきれずに残したお菓子や食事で苦手な食べ物が出された時は懐紙に包んで持ち帰りましょう。
2-5.口元を隠す
口に入った魚の小骨や果物の種を出すときに。
口元を隠して懐紙に出せば上品な印象になります。
2-6.汚れを拭く
グラスについた口紅や箸先、こぼした汁を拭くときなどに使います。
使用した懐紙は持ち帰るのが原則なので、懐紙入れに納めるか、
汚れ物を入れる袋などを持参すると良いでしょう。
2-7.コースターとして使う
懐紙は吸水性が高いので、グラスの底が結露で濡れてしまったときには、
コースター代わりとして使うことができます。
食事の席以外でも懐紙はいろいろな使い方ができます。
覚えておくと、いざというときに役に立ちますよ。
2-8.ぽち袋として
心付けを渡したりお金のやりとりをする際のぽち袋として。
ただ懐紙に挟むだけでも、上品にお金をお渡しすることができますよ。
2-9.ハンカチやティッシュ代わりに
吸水性があるので、お手洗いのときにはハンカチに。
また、口紅を押さえたり、あぶら取り紙として化粧直しに。
よく揉んで柔らかくすれば、ティッシュの代わりにもなりますよ。
2-10.メモ用紙として
メモ用紙として使用したり、一筆箋やちょっとしたメッセージカードとしても使えます。
2-11.箸置きや箸袋として
オリジナルの箸置きや箸袋を折っておもてなしに。
2-12.天ぷらなどの敷き紙に
油分をよく吸いますので、揚げ物の下に敷いておけば不要な油を取り除き、お皿も汚れません。
2-13.ラッピングに
ちょっとしたお菓子を渡す際のラッピングに。
お菓子を包んで上の部分をきゅっとひねるだけでも可愛らしいラッピングになりますよ。
3.慶事用と弔事用の折り方の違い
折り方には慶事用と弔事用があります。
【自分用:シンプルに半分に折る折り方でOK】
懐紙を半分に折り、輪を手前にして置きます。
自分で懐紙を使う場合は折り目をずらす必要はありません。
【慶事用:お祝い事は右下がりの折り方に】
普段使いやお祝い事などの祝儀として使う場合は、
輪を手前にし懐紙を半分に折る際、上の紙を少し右にずらし右下がりの折り方にします。
【弔事用:仏事やお盆では左下がりの折り方を】
仏事やお盆など不祝儀として使う場合は、祝儀の際の折り方と反対に折ります。
輪を手前にし懐紙を半分に折る際、上の紙を少し左にずらし左下がりの折り方にします。
この向きを間違えるとマナー違反になってしまいますので、間違えないように覚えておきましょう。
4.おわりに
いかがでしたか?
平安時代からある日本の文化『懐紙』。
伝統的な和柄だけでなく、おしゃれで可愛いデザインなど種類も豊富です。
アイデア次第でいろいろと使える便利なアイテムですので、
今まで懐紙を使ったことがない方も、一度使ってみてはいかがでしょうか。
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