食器・厨房コラム

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その他 2020.8.05

贈り物選びのポイント【お祝い事のタブー】

お世話になっている方に贈り物をする機会はなにかと多いもの。

大切な贈り物なだけに失礼は避けたいものですよね。

そこで今回は、相手を不快にさせないために知っておきたい
“タブーな贈り物”についてご紹介します。

 

1.お祝い事に向かない贈り物

 

1-1.【日本茶】

 

縁起が悪い贈り物として代表的なのが「日本茶」。

香典返しとして使われることが多いため、おめでたいときの贈り物にはふさわしくないとされています。

 

1-2.【櫛 (くし)】

 

櫛は、語呂合わせとはいえ「く(苦) し(死)」を連想させるため、
また“歯が欠ける”ということもあり縁起が悪い贈り物とされています。

 

1-3.【ハンカチ】

 

ハンカチを漢字で書くと「手巾」。
「手切れ」「絶交」を連想させるため、「もう会いたくない」という意味になります。
また、亡くなった人の顔に白い布をかけることから、白い平織りのハンカチは特に縁起が悪いとされています。

ハンカチを贈る際は、色ものや模様のあるものを選ぶようにしましょう。

 

1-4.【「死」や「苦」を連想させるもの】

 

「数字」にも注意が必要です。

数字の「4」や「9」、「死」や「苦」を連想させるものは全般的にNG。

花束の本数やグラスのセット、先ほどの“櫛 (くし)”のように、
名前に縁起の悪い言葉が入るものは避けましょう。

 

2.目上の方への避けるべき贈り物

 

2-1.履物やマット類

靴や靴下、スリッパなどの履物は「あなたを踏んでいく」「下に見ている」というメッセージを含んでいます。
また、履物だけでなく玄関マットなどの敷物も同様の意味があり、大変失礼にあたりますので避けましょう。

 

2-2.下着や肌着

「下に身に着ける物」を意味している下着は、履物と同様「下に見ている」という意味合いや、
生活に困っている人への「施し物」として捉えられてしまう恐れがあります。

 

2-3.鞄、腕時計、文房具

「勤勉であれ」「もっと精進を」「よく働くように」という意味が込められているので、
目上の方への贈り物としては避けるようにしましょう。

成人のお祝いなどによく贈られているのはこういう理由からなんですね。

 

2-4.ベルト

「気を引き締めなさい」という意味があり、目上の方への贈り物にはふさわしくありません。

 

2-5.現金

「生活に役立ててほしい」といった意味が込められていますので、目上の方に対して現金を贈ることは失礼です。
また、贈り物を考えてこなかったという意味にもとられますので、現金に近いものを贈るのは避けましょう。

 

3.《お祝いごと別》避けるべき贈り物

 

3-1.【結婚祝い】

・ナイフや包丁などの刃物

刃物は「縁が切れる」「関係を断ち切る」を連想させることから、タブーとされていますが、
“悪い物を断ち切り、未来を切り開く”という縁起の良い贈り物のひとつでもあります。

贈る相手によっては縁起を担ぐ人もいますので、事前に確認しておくことが大切です。

 

・陶磁器、ガラス器、鏡

食器やグラスなどの割れ物は「割れる・壊れる (夫婦別れ)」を連想させるため、結婚祝いにはふさわしくないとされていますが、
食器は人気の高い贈り物なので、相手から要望があった場合は贈っても構いません。

また、結婚祝いは二人を祝うものなので、一人用の品物を贈ることもタブーとされています。

 

・装身具や衣服など身に付けるもの

異性の友人へアクセサリーや衣服を個人的に贈ることは、誤解を与える恐れがありますので避けたほうが無難です。
贈る場合は、ペアで使えるものを数人で一緒に贈ると良いでしょう。

 

・消え物

消え物とは、食品、入浴剤、洗剤など“使う(食べる)となくなるもの”のことです。

かつては「消える」「なくなる」ということから結婚祝いには避けられていましたが、
最近では実用的な消え物のほうが喜ばれるケースもあります。

 

・花

花を贈る際は、花言葉や花の色、本数に注意しましょう。

“あなたを愛しています”という花言葉の赤いバラや、“嫉妬”という意味を持つ黄色いバラは、
誤解を招く可能性があるので、花言葉を気にするような方には避けておいた方が無難です。

このように、同じ花でも色によって花言葉が変わるものがあるため注意してください。

また、4本、9本、13本は縁起の悪い数字なので避けるようにしましょう。

 

3-2.【新築祝い】

・「火」を連想させるもの

新築祝いでは、灰皿やライター、ストーブやキャンドルなど「火」に関係する品物や、
赤い色をした品物は火事を連想させるため避けましょう。

 

・壁にかけるもの

新築の壁をきれいな状態で保ちたいと考える人は多いので、壁掛けの時計や絵画など、
壁に穴を開けたり釘を刺したりしないと使えないものは避けた方が無難です。

 

・観葉植物

観葉植物は新築祝いに向いている品物だといわれていますが、園芸に興味がない、
好みが合わないなど、場合によっては相手に負担になることもあります。

 

3-3.【還暦祝い】

・「老い」や「衰え」を連想させるもの

老眼鏡や補聴器、杖などは実用的ではありますが、相手が「お年寄り扱い扱いされた」と
捉えてしまう可能性がありますので、還暦祝いでは避けたほうが良いでしょう。

 

・「死」「苦」を連想させる花

お葬式で使われる「菊の花」や、咲き頃を過ぎると首から落ちてしまう「椿の花」、
また「シ(死) ク(苦)」の語呂合わせから「シクラメン」も死を連想させるためNGとされています。

 

3-4.【退院祝い】

「寝付く (根付く)」につながる鉢植えタイプの花や、シーツやパジャマなどの寝具類は、
病気が長引くことを連想させるため避けるようにしてください。

また、白・青・紫系の花はお悔やみの際に選ばれることが多いため、花の色にも気を付ける必要があります。

 

3-5.【退職祝い】

定年退職の方に対してビジネスグッズを贈ることは、
「もっと働け」と解釈されてしまう可能性がありますので避けた方が良いでしょう。

 

4.おわりに

 

いかがでしたか?

日本人は昔から“語呂合わせ”や“縁起の良し悪し”を重視する傾向にありますが、
贈る相手が希望する品物であれば問題ありません。

相手に不快な思いをさせないよう充分配慮し、心のこもった贈り物を選んでみてくださいね。

 

次回は【贈り物選びのポイント (結婚・出産・入学祝い編)】についてご紹介します。

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