その他 2021.4.05
落し蓋を使う意味とは?
美味しい煮物を作るために欠かせない「落し蓋」。
料理本などでよく見かける単語ですよね。
しかし、実際に使ったことがないと落し蓋を使う意味や
効果があまりよくわからないかもしれません。
今回は、煮物の味が一味変わる“落し蓋の効果”についてご紹介します。
落し蓋の役割や使い方がわかると料理が楽しくなりますよ!
1.落し蓋とは?
主に和食料理の煮物や煮魚などを作るときに使われる、鍋の直径よりやや小さめの蓋のこと。
鍋に入れた食材の上に置く(落とす)ようにかぶせることから、落し蓋と呼ばれています。
落し蓋のサイズは、使用する鍋の直径マイナス2cm程度が適しています。
適切なサイズを使用することにより、煮崩れしにくくなるなど様々なメリットが得られます。
2.落し蓋の効果
食材に味がしっかりと染み込む
落し蓋をすることで煮汁が対流し全体に行き渡り、食材に味がまんべんなく染み込みます。
また、少量の煮汁で煮ることができるため、食材の旨味も逃しません。
2-1.煮崩れしにくくなる
落し蓋で上から軽く押さえることで、食材の動きを抑え煮崩れするのを防いでくれます。
重すぎると食材が潰れてしまうこともありますので、柔らかい食材を煮る場合は落し蓋の重さに気をつけましょう。
2-2.煮汁の蒸発を防ぐ
落し蓋をすることで煮汁の蒸発を抑え、急に煮詰まったり焦がしてしまうことを防いでくれます。
2-3.食材の臭みを取る
落し蓋は完全に密封して加熱するわけではないため、蒸気と一緒に臭みも逃がしてくれます。
2-4.料理時間の短縮につながる
落し蓋をすることで熱が逃げにくくなり、時間をかけずに食材に火を通すことが出来ます。
また、熱が無駄になることがなくガス代や電気代など光熱費の節約にもなります。
2-5.アクが取れる
落し蓋の表面にアクがくっつくので、煮汁を減らさずに自然とアクを取り除くことが出来ます。
3.落し蓋の代用品
落し蓋はキッチンにあるアイテムで代用できます。
①アルミホイル
落し蓋の代用品として最もよく知られているのがアルミホイルです。
鍋より少し大きめに切り取り、一度クシャクシャと丸めてから拡げます。
丸めた際にできた“しわ”の部分にアクがたまるので、アク取りの手間も不要です。
ただし、アルミは“塩分”や“酸”に弱い、といった性質がありますので、
塩気や酸味の強い料理には長時間使用しないようにしましょう。
②クッキングシート
鍋の直径よりもやや小さめに切り抜き、数か所穴を開けましょう。
穴があることで蒸気の抜け道を作り、蓋の浮き上がりを防いでくれます。
クッキングシートは特殊加工が施されているため、洗って再利用することもできますよ。
③キッチンペーパー
食材の上にかぶせるようにのせるだけでOK。
キッチンペーパーを使えば、余分な油やアクを吸い取ってくれます。
鍋からはみ出すと火がついてしまう恐れがあり大変危険ですので、
端をしっかり鍋の中に折りこむようにしてください。
厚手でしっかりしたもの使うか、薄いものなら2~3枚重ねて使いましょう。
④ラップ
ラップを落し蓋として使う際は、数か所に穴を開けて使いましょう。
ただし、使用するラップの種類によっては熱に弱いタイプもあるため注意が必要です。
⑤お皿
鍋よりひとまわり小さい平皿を食材の上にのせるだけ。
重いお皿だと食材が潰れてしまうことがあるので、軽めで熱に強いお皿を選ぶのがポイントです。
取り出す際はお皿が熱くなっていますので火傷をしないように十分注意しましょう。
⑥紙皿
紙皿は軽いので食材を潰してしまう心配がありません。
重さが無く浮き上がりやすいので、真ん中に1~2cmの穴を開けて使用してください。
⑦キャベツ
キャベツも落し蓋の代用品として使うことができます。
大きめの葉っぱを何枚か食材の上に乗せるだけ。
そのまま食べることができ、ゴミにならないのでとてもエコな落し蓋ですね。
4.おわりに
いかがでしたか?
日本料理には欠かせない「落し蓋」。
使い方も非常に簡単でメリットが多い便利なアイテムです。
落し蓋がなくても身近にある様々な物で簡単に代用することができますので、
ぜひこの機会に落し蓋を使って、いつもの煮物をより美味しく作ってみましょう。
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