食器・厨房コラム

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その他 2021.7.14

「 日本酒 」について

奥山

いつも閲覧いただきありがとうございます!
数点コラムを上げさせていただいておりますが、この入りは初めてです。
和泉屋の奥山です。
今回の題材である日本酒にとてもテンションが上がっております(笑)
皆さんは日本酒について、どのくらいの知識がありますか?
今回紹介させていただくのは日本酒の造り方の名称から、
温度帯ごとに名称が変わることについて紹介していきます。

1. 世界のアルコール

日本酒に触れる前に、まずは世界のアルコールが大きく分けると3つに分類できることについて
少し紹介していきたいと思います。様々なアルコールがありますが、造り方は大きく分けて
「 醸造酒 」「 蒸留酒 」「 混成酒 」の3種類があります。

1-1 「 醸造酒 」

発酵法によってつくられる酒の総称です。
醸はもろみが膨らんで、ぶつぶつと沸く意を示すもので、みそ、しょうゆの製造も含め、
このような工程を経るものを醸造と呼びます。日本酒をはじめビールやワインが醸造酒に分類されます。
米、大麦、ブドウなど穀物や果実をアルコール発酵させて作られたお酒で、
お米を発酵させて造られる日本酒はこのカテゴリに分類されます。

1-2 「 蒸留酒 」

アルコールを含んだ液を加熱すると、アルコールなど揮発性成分は気体となって蒸発するので、
これを冷却機に導いて回収することを蒸留と呼びます。
アルコール度数が高いウィスキーやブランデーなどは蒸留酒に分類されます。
醸造酒を熱してアルコール蒸発させ、冷やして液体に戻すことでより高いアルコール度数を実現したお酒です。

1-3 「 混成酒 」

アルコールや酒類に、香り・味・色の成分・薬剤を混合したり、あるいは酒どうしを混ぜ合わせて作る酒です。
リキュール類が混成酒に分類されます。

2. 日本酒

さて、ここからは日本酒に触れていきますが、まずは造り方が大きく分けると3種類に分類されることをご紹介します。

2-1 日本酒は造り方で3種類

日本酒は大きく分けて「 純米酒 」「 吟醸酒 」「 本醸造酒 」という3種類が存在します。

2-1-1 「 純米酒 」

米の旨味が引き立つお酒。純米酒は米、麹、水で造られた日本酒です。
米本来の旨味やコクが味わえるのが特徴です。吟醸酒や本醸造酒とは違い、醸造アルコールを含んでいません。

2-1-2 「 吟醸酒 」

のどごし滑らかですっきりした味わい。
吟醸酒は醸造アルコールが使用され、米の雑味成分とされる糠を削り、
長時間低温で加熱・発酵させた「吟醸造り」という製法で完成します。
吟醸酒は精米歩合によって2種類に分類されます。
・精米歩合60%以下が「吟醸酒」
・精米歩合50%以下が「大吟醸」
吟醸酒は爽やかでフルーティーな香りを楽しむために、冷やした状態か常温で楽しむことをおすすめされています。

2-1-3 「 本醸造酒 」

淡麗かつまろやかな味わい。本醸造酒は精米歩合70%以下に削られた米と醸造アルコールが使われて造られた日本酒です。
醸造アルコールが使われているのは吟醸酒と同じですが、添加量を白米重量の10%未満にするというルールがあります。

2-2 温度で変わる日本酒の名称

馴染みがあるのは「 冷や 」「 ぬる燗 」「 熱燗 」などではないでしょうか?
実は10種類もあるんです。

2-2-1 「 冷酒 」

冷酒は大体5~10度ぐらいの温度のものを指します。
「 雪冷え 」5℃ 「 花冷え 」10℃ が名称としては当てはまります。
一般的に、生酒や吟醸酒と呼ばれるタイプの日本酒は、この温度帯で飲むことが多いです。
吟醸香の華やかな香りを最も感じることができ、口に含めばすっきりとした舌触りから徐々に味が溶けていくのがわかります。

2-2-2 「 常温 」

大体15~20度ぐらいの温度のものを指します。
「 涼冷え 」15℃ 「 冷や 」20℃ が名称としては当てはまります。
ちょうど冷たくもぬるくもないというポイントが重要です。
常温は日本酒本来の味が最も現れるといわれています。酒の雑味がわかりやすいので、
本当に丁寧に造られた酒でないと常温で楽しむのは難しそうです。

2-2-3 「 燗酒 」

一般的には、だいたい30~40度がぬる燗。
「日向燗」30℃ 「人肌燗」35℃ 「ぬる燗」40℃ が名称としては当てはまります。
それ以上が熱燗と呼ばれます。
「上燗」45℃ 「熱燗」50℃ 「飛び切り燗」55℃ が名称としては当てはまります。
日本酒に含まれるアミノ酸や乳酸などの旨味成分はお燗することで旨味が増加します。
特に生もと系の日本酒は乳酸が多く含まれているので、お燗することでよりコクのある味わいへと変化します。
ただ、お燗の場合、アルコールが若干きつく感じるかもしれませんが、日本酒の苦みや雑味を抑えることができるので、
お燗むきの酒であれば飲みなれていない人でも美味しく吞むことができると思います。

3.  まとめ

いかがでしたでしょうか?日本酒はビールやワインなどほかのお酒と比べて、とても幅広い温度帯で楽しめるお酒で、
また温度によっては、違う印象の味わいに変化する楽しさがあります。これは世界的にも珍しいそうです。
これからの時期、冷酒がおいしくなる時期でもあります、冷やす温度を調整したりして、自分好みの温度を見つけるのも楽しいかもしれませんね。
冷酒、といえば弊店では冷酒セットを多く扱っております。

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https://item.rakuten.co.jp/izumiyanet/c/0000000654/

コラムを書いていたら吞みたくなってしまいました(笑)
これから暑い夏が到来しますが、きりりと冷えた日本酒で夏の夜を乗り切りましょう。

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