食器・厨房コラム

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その他 2021.11.22

料理の基本 ~食材の切り方(3)~

料理本などで「半月切り」「いちょう切り」「乱切り」といった用語を
目にしたことがあると思いますが、わからないからといって適当に切るのは禁物!
食材は切り方によって食感や火の通り方、味の染み込み方などが変わってしまいます。
美味しくいただくためには、料理に合わせた“切り方”が大切です。
今回は“食材の切り方 (は行~わ行)”をご紹介します。

1.基本の切り方 (五十音順)

は行

1-1.【半月切り】

食材を縦半分に切り、切り口を下にして端から垂直に一定の厚さで切る切り方。
厚さは料理によって変えます。
切り口が半月のような形になることからこの名がつきました。

◇煮物などに

1-2.【ひと口大】

一口で食べられる大きさに切ること。
一辺3cmを目安に切り分ける。
それよりも小さい場合は「小さめの一口大」
大きめの場合は「大きめの一口大」という。

1-4.【拍子木切り】

拍子木のような形に切る切り方。
長さ4~5cm、幅1cmの板状に切り、端から1cm程度の厚さに切る。

◇炒め物や煮物、スティックサラダに

1-5.【ぶつ切り】

形にこだわらず、適当な大きさに切ること。
用途にもよりますが、3~4cm程度の長さを目安に端から切る。

◇焼き物や煮込み料理に

ま行

1-.6【みじん切り】

食材を細かく刻む切り方。
みじん切りより少し大きめに刻んだものを「粗みじん切り」という。

《玉ねぎのみじん切り》

1.縦半分に切ってから切り口を下にして置き、根元部分を
切り離さないようにして縦に細かく切れ目を入れる。
2.90度向きを変え、包丁を寝かせて横から2~3本切れ目を入れる。
3.崩れないようにしっかりと押さえ、端から細かく切る。

さらに細かくしたい場合は、包丁の刃先を支点に
刃元を少しずつずらして刻むとさらに細かくなります。

《にんじんのみじん切り》
せん切りにしたにんじんを端から細かく切る。

《ねぎのみじん切り》
ねぎを回しながら縦に6~7本切れ目を入れ、端から細かく切る。

◇ハンバーグやオムレツ、キーマカレーなどの具材に

1-7.【面取り】

食材の角を薄く削ぎ取ること。
煮崩れを防ぎ、見た目よく仕上がります。
大根やにんじん、じゃがいも、かぼちゃなどによく使われます。

《大根の面取り》
1.皮をむき、好みの大きさに切る。
2.切り口の角に包丁をあて、角を取るように薄く削いでいく。
 面取りは表面と裏面の両面行います。

◇ふろふき大根やおでんなど、長時間煮込む料理によく用いられる

ら行

1-8.【乱切り】

食材を不規則な形に切る切り方。
「回し切り」ともいう。
切り口の表面積が大きくなるため、熱が通りやすく味が染みやすくなる。

《ごぼうの乱切り》
まず斜めに切り、切り口が上になるように手前に回して、また斜めに切る。
形は不規則でも、大きさを揃えて切ることがポイント。

大根やにんじんなど大きなものは、縦半分または縦4等分にしてから切る。

◇酢豚やカレー、肉じゃがなどに

1-9.【六方むき】

球形の食材の側面が六面になるように切る切り方。
里芋やかぶ、クワイでよく使われます。

《里芋の六方むき》
1.上下を平行になるように切り落とす。
2.上から下に向かって、側面の皮をむきながら切っていく。
一面むいたら、反対側の面をむくという順番で進めると
バランスよく六面をむくことができます。

むいている途中で包丁を止めてしまうと、断面に段差ができてしまうので
包丁を止めずに上から下に向かって一気にむきましょう。

◇見た目もきれいで煮崩れもしにくいので
 おもてなし料理や煮込み料理などに用います

わ行

1-10.【輪切り】

円柱形や球形の食材を端から垂直に一定の厚さで切る切り方。
厚さは料理によって変えます。
斜めに包丁を入れると、厚さにばらつきがでるので注意してください。

◇サラダや煮物、汁物など多くの料理に用いられる

2.おわりに

いかがでしたか?
見た目だけでなくおいしさにも差がでる“切り方”。
たかが“切る”されど“切る”、切り方を変えるだけで
苦手だった野菜が食べれるようになることもあります。

基本的な切り方を覚えて料理の幅を広げてみてくださいね。

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