食器・厨房コラム

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その他 2018.8.31

あなたの和食マナーは本当に大丈夫!?和食のNGマナー

佐藤

日本人にとって和食は身近な存在です。
正しいと思っていたことが、実はマナー違反だった…ということもよくあります。
そこで、かしこまった会食の席でも恥をかかないように、和食のマナーの基本をご紹介します。

1.器の扱い方

お椀の蓋は、裏を上にして置く

汁椀が一品料理として出された場合は、蓋は裏を上にして料理の奥に置きます。
なお、食事として飯碗とともに出された場合は、汁椀の蓋は料理の右側へ置きます。飯碗の蓋は左側に置きます。

 

 お椀の蓋は元に戻す

汁物を食べ終わった後の蓋の位置は、元通りにかぶせるのが正解です。
椀の塗りを傷つけてしまう恐れがあるので、裏返しに置いてはいけません。

 

 食べ終わったお皿は重ねない

お店の人が運ぶときに楽だろうからと、食べ終わった皿を重ねる人がいますが、これもマナー違反です。
重ねたことで汚れが広がったり、器を傷つけてしまうこともあるので、食べたお皿はそのままにしておくのが正しいマナーです。

 

2.手に持っていい器と、持ってはいけない器がある?

和食では器を持ち上げて口元に運びます。
ただし、お刺身や焼物の皿、大皿など手で持ってはいけない器もあります。

 〇手に持っていい器

椀、小鉢、小皿、丼、重箱 茶碗、汁椀、一人用のお重、醤油皿など

ポイントは、醤油皿が持ち上げる皿に入っていること。

醤油皿を持ち上げて良いことを知らなかった人も少なくないはず。

お刺身などを食べる場合など、醤油に付けて口に運ぶ時に醤油が垂れてしまうのに注意しなくてはいけません。
醤油皿を持ちながら食べるのが本当のマナーです。

 

 ×手に持ってはいけない器

刺身の皿、焼物の皿、大鉢の皿、揚げ物の皿

持ち上げてはいけない料理を口に運ぶ際、こぼれ落ちるのが心配でしたら、懐紙(かいし)を受け皿の代わりにします。

食べにくい場合、いったん小さな取り皿に移し、それを持ち上げて食べるようにしましょう。
(※もし小皿がなかった場合はお椀のフタを小皿代わりに使っても問題ありません。)

 

迷った時の基準は《手の平よりも大きいかどうか》です。
15㎝以下のお皿なら手に持ち、15㎝以上のお皿の場合は持ち上げず、お料理は箸で口元に運んでください。

また、大きいけれど持ち上げてもいい器は、ラーメンやうどんなどの麺類、汁もの、丼ものなどになります。

3.意外に勘違いしている人が多いマナー

 手皿をする

食べ物を口に運ぶときに手を添えるしぐさ「手皿」は、一見上品にも見えるがマナー違反!
小皿であれば持っていただくか、懐紙を受け皿がわりに。

 

 箸とお椀を同時に持ち上げる

箸を握ったままお椀を持つと、箸先が正面の人に向いてしまいがち。
箸で人を指すことは失礼に当たりますので、箸を持った状態で器を持つとか、
飲み物を手にするなど、何か別の器を持つ時には、いったんお箸を置くことが正解です。
面倒かと思いますが、何か手に取ろうとする度に、毎回箸を置くことを意識できるようにしておきましょう。

 逆さ箸での取り分け

気を利かせたつもりでもNG!
通常手で持つ側の部分であり、箸置きがあってもテーブルに触れてしまう部分ですので衛生面からも×。
取り分けるときには、“取り箸”を用意するか「直箸で失礼します」と声をかけて取りましょう。

その他、やってはいけない“箸使い”⇒こちらでチェック!

 ワサビをお醤油に溶かすこと

お造りが出てきた場合、ワサビをお醤油に溶かしてはいけません!
風味を楽しむために添えてあるものですので、
ワサビはお刺身に直接つけ、そのあとでお醤油をつけましょう。

 

 天ぷらに塩を直接つけること

塩をつけて頂く場合は、盛られた塩に直接食べ物をつけるのはNG!
「少量を手にとってぱらぱら振りかける」というのが正しいマナーです。

 

 魚をひっくり返して食べる

面倒だからと、骨を外さず表の身を食べたらくるっとひっくり返して、裏の身を食べたくなってしまう方が多いようです。
手間がかかりますが、マナー違反になりますので、骨を外してからひっくり返すことなく綺麗にいただくことを心掛けてください。

 

4.覚えておきたい和室の作法

最近の住宅には和室が減っているため、ふすまの開け閉めや畳の歩き方、
座布団の使い方などを知らない人も多いのではないでしょうか。
和室を使うときに押さえておきたいマナーをご紹介します。

 畳の縁(へり)や敷居を踏まない

昔、畳の縁の柄や模様は、部屋の持ち主の身分によって決められていました。
神社や寺、武家などでは縁に家紋を入れるところもあるため、相手を重んじる意味合いから踏んではいけないといわれています。
敷居も同じように、踏みつけることはその家の人をないがしろにすることと同じだとされています。
ふすまや障子を開けて入室するときには、うっかり敷居や畳の縁を踏まないよう気を付けましょう。

 

 座布団には、すすめられるまで座らない

座布団には、勝手に座ってはいけません。
座布団の下座側に正座して挨拶をしたら、招待してくれた相手に促されるまで待ちましょう。
なお、座布団の位置は、ここに座ってくださいという相手の意思表示です。
引き寄せたり、好きな位置に移動したりせず、そのまま座りましょう。

 

 素足で入室しない

和室では素足はNGです。
相手への気遣いとして、男性なら靴下、女性なら靴下かストッキングをはきましょう。
接待などで事前に部屋のタイプがわからないときは、靴下かストッキングを着用しておくと安心です。

 

おわりに

日本の国土や文化の中で独自に発展を遂げてきた「和食(日本料理)」。
そんな中、食事の際の礼式や作法もまた食文化と共にはぐくまれ重んじられてきました。
一見煩わしく感じてしまう作法ですが、覚えておいて損はないでしょう。
日本人として恥ずかしくない和食の作法を身に付けておきたいものですね。

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