トレンド情報 2018.12.30
有機野菜と飲食店の展望
近年、日本の有機食品市場の成長スピードは早くなっていますが、
未だ有機食品では後進国になります。
世界の有機食品市場規模から見ると
米国が24,347万ユーロ、日本は1,000万ユーロと大きな差があります。
(有機食品市場の展開と消費者)
しかし、日本人の食品に対する意識変化、外国人観光客の増加、
東京オリンピックを迎えるための食品基準の整備など、
ますます有機食品の規模は増加傾向にあると考えられます。
(オーガニック白書 2017+2016 近未来予測)
本コラムは、有機食品の中でも有機野菜に注目し、
有機野菜の基礎知識と有機野菜を使用した飲食店の展望について考えてみます。
1.有機野菜、無農薬野菜、特別栽培農産物とは?
▼有機野菜について
有機野菜というのは、 「有機JASマーク」というもので表示されている野菜を指します。
逆に有機JASマークがない野菜は有機野菜として認められていない、
ということです。
有機JASマークの認可をとるには、有機JAS規格の条件に従う必要があります。
詳細は農林水産省のHPを参照ください。
有機野菜だからといって農薬を使用していないというわけではありません。
有機JAS規格に準拠する農薬なら使用しても有機野菜として販売することが可能です。
▼無農薬野菜と特別栽培農産物
無農薬野菜や特別栽培農産物とはなんでしょうか。
無農薬野菜は、農薬を使用しないで栽培された野菜です。
ただし、国が定めるガイドライン上では無農薬野菜と表示することは禁止となっています。
※ガイドラインは法律ではないため、破っても罰則はありません。
そのため、有機野菜=無農薬野菜ではありません。
また、無農薬野菜は特別栽培農作物と表示するように薦められています。
2.有機野菜野菜のメリット・デメリット
有機野菜の最大のメリットは、国が認定している野菜であること。
そのため、安全性が非常に高い。
これは、遺伝子組み換え技術を利用していないや、残留農薬がない、などが含まれます。
また、有機野菜は美味しいという声もあるようです。
理由としては、以下が挙げられます。
・有機栽培の土壌は、栄養素が高い。
・保管期間が短いので新鮮である。
一方デメリットは以下が挙げられます。
・価格が高い。
・流通量が少ない。
・長期保存ができない。
3.有機野菜を使用した飲食店の展望について
消費者の食や健康に対する意識が変わり、
有機野菜を打ち出すことで、
今後顧客の獲得増加に繋がるのではないかと考えられます。
また、農林水産省が一定の基準を満たした飲食店に
オーガニックレストランとして「JASマーク」を認証するという動きもあります。
JASマーク認証の飲食店は品質管理などの検査があると考えられますが、
レストランのPRなどマーケティングを行えるメリットがあると考えられます。
ただし、「有機食材の割合が80%以上の料理を5品目以上出せること」などがあるようなので、
今後の公示次第ですね。
4.まとめ
年々、国内外の有機野菜市場は増加傾向にあります。
飲食店は、有機野菜を扱うことで、
売上増加や店舗PRなど大きなメリットになると考えられます。
国も積極的に法を整備しているので、
料理の材料に検討してみてはいかがでしょうか。
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